「ブラインドの羽の機能コーティングのお話」
「フッ素」や「酸化チタン」などブラインドの羽に特殊なコーティングを施した商品が登場してからずいぶん経ちました。それぞれに効果があるものなのでお使いになるシチュエーションに合わせてご提案しておりますが今回はブラインドの機能コーティングにまつわるちょっとしたエピソードをご紹介します。
光触媒の作用により紫外線に反応し、有機的な汚れを分解、自浄する、という「酸化チタンコート」の商品は各メーカーでラインナップされている人気商品ですがこれをヘビースモーカーが5名居られるオフィスに納めさせていただいた時のお話です。
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こちらのオフィスは20坪ほど、5名の社員様は皆さんヘビースモーカーだったのですが採寸にお伺いした時に付いていたおそらく15年ほど経っているブラインドはそれはもうすごい状況でした!
もとは淡いピンクだったようなのですがもう面影はありません。
それで取り替えられるにあたっては酸化チタンコートの商品をお勧めしました。
1年後にこちらのオフィスがお引越しされることになり再び室内を見る機会ができまして「酸化チタンコート」の効果を実際に確認できるいい機会だな、と考えつつ伺いました。
大家さんと一緒に入室、十数台のブラインドを端から1台ずつチェックしていきます…。
結果はすべてのブラインドが見事に着色されていました…。羽にコッテリとヤニが付いていてオフホワイトのブラインドだったはずですがベージュというかカーキというか微妙な色のブラインドになってしまっていました…。
光触媒の効果も残念ながら濃すぎるタバコのヤニには勝てなかった、というお話です…。
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まあ、これは極端な例ですが、あまりにも過酷な状況では光触媒の機能も追いつかない、ということですね。
光触媒(酸化チタンコート)の名誉のために付け加えますとメーカーさんがPR用に持ち歩いているわざとマジックで汚した羽のサンプルを見ると光触媒には確かに効果がありまして時間が経つとホントに汚れがきれいになっています。
汚れの度合いにもよるでしょうが通常のお掃除と組み合わせればコーティングなしの物よりもきれいな状態を保てるのは間違いないと思います。
コーティングと言えば是非どこかのメーカーさんで発売して欲しいと思っている物がありまして、4年前に倒産したヨコタというメーカーが出していた「セラミックコート」のブラインド(当時の商品名は「セラミックガード」)がそれです。
ずいぶん前の商品でちょっとうろ覚えのところもあり再勉強してみましたが「セラミックコート」は耐摩耗性、耐薬品性、非粘着性などの性能で「フッ素コート」を上回るそうで当時のヨコタの商品説明ではブラインドの羽に油性マジックで落書きをしてそれをシンナーのような揮発性の溶剤でふき取る、というのを実演していました。要するにかなり強力な洗剤を使用してのお掃除もOK、ということで酷く汚れてしまったブラインドを洗いたい時に助かります。
またもう一つの特性として静電気として帯びた電荷の放出性が高く帯電している時間が短い、要は静電気でほこりを吸い付けにくい、という特徴ももっています。これらの特徴の多くはフッ素コート」も持っているのですが「セラミックコート」の方がどの点においても優秀な数値となるようです。
ヨコタの製品は倒産後切り売りされて他のメーカーから名を変えて登場している物がたくさんあるのですが「セラミックコート」は今のところどこからも出ていません。
現在「フッ素コート」を出していないトーソーさんあたりが「酸化チタン」+「セラミックコート」+「遮熱コート」みたいな「全部乗せ」(笑)を出したらライバルメーカーに差も付けられますしいいと思うんですが…そして対タチカワに熱心なトーソーさんならきっと価格は通常カラーのまま据え置きで打ち出して来るはず!?
トーソーさん、どうでしょう?(笑)
*一部業界内輪話っぽい部分があり申し訳ございませんでした。
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