窓タイプ別ご提案
現地で試着しながら選べるオーダーカーテン |
最近は特に縦長小窓や横長など特殊な形状の窓(サッシ)が増えてきました。
「カーテン?もピンとこないし何を付けたらいいんだろう?」なんてことも多いのではないかと思います。
ここではお客様から相談されることの多い縦長と横長の窓のご提案例をご紹介します。
■縦長小窓
最近は非常に多くなった窓(サッシ)タイプです。
一番多く見られる巾60~74cm高さ90~130cm位までのサイズですとカーテン、シェード、ロールスクリーン、ブラインドなど何でも合います。同じお部屋のほかの窓のスタイルとのコーディネートを考慮しながらお好きなアイテムを選ばれるとよいでしょう。
注意が必要なのは「縦すべり」や「横すべり」という外に向かって開くサッシで網戸が室内に向かって開く扉のようなタイプの場合です。網戸が内開きの場合はカーテン、シェード類の取り付け方やタイプが制限されてしまいます。もし変更が可能ならロール網戸やプリーツ網戸といったカーテンと干渉しにくいタイプの網戸にされるとカーテン選びの自由度が増します。
既に内開きの網戸が付いてしまっている場合は巻き上げた時に窓に掛からないようロールスクリーンやシェードを正面付(壁付)にしたり、横に逃がせるようにカーテンにする、などの方法があります。
また縦長窓の中には本当に細長い「スリット窓」と言われるタイプもあります。中には巾30cm未満というサイズの窓もあり、スクリーンやブラインド類には製作可能寸法が定められていますので選ばれた生地やスタイルで対応可能かどうか確認しながらお打合せをしていきます。
ロールスクリーンやプレーンシェードはかなり細長い形にも対応できるようになってきているので便利です。
■横長(採光)窓
縦長窓とは反対に横に長い採光窓が天井近くにあるケースもあります。
この場合は本当は何も付けずに空間デザインの一部として楽しむのが良いと思いまして型ガラス(曇りガラス)が入っていればあえて「ここは何も付けずに行きましょう」という提案をすることもあるのですが隣家の窓と向き合ってしまったりしてどうしても何か付けなければならないケースも出てきます。
また、寝室の場合は光が入らないようにしたい、というご要望が出ることも多いです。
横長窓も合わせやすいのは上下に昇降するもの、ロールスクリーン、プリーツスクリーン、シェード、ブラインド、などがお勧めです。
光を入れたくない寝室の場合は窓枠より一回り大きく作って覆い隠す付け方=正面付け、がいいです。
正面付け
窓枠より一回り大きく作ったシェードを枠上の壁に取り付けて窓枠を覆い隠す付け方メリット
枠全体を生地で覆うので光漏れしにくい
たたみ代を枠上に逃がせるので開口部分を大きく取れる
デメリット
壁から5~6cm出っ張る
天付け
窓枠の内寸から1cmクリアランスを引いた寸法で作ったシェードを枠の内側に付ける付け方メリット
本体が枠内に納まるので出っ張りがなくすっきりする
デメリット
上下左右にわずかながら隙間ができるので光が漏れる
たたみ代を枠上に逃がせないので開口部分が小さくなってしまう
■アイテムごとの特色と注意点
縦長、横長、ともに飾り方は基本的に自由なのですが巾と高さの比率が特徴的な窓になりますので選ばれるアイテムによってのメリット/デメリットが気になることもあります。代表的なアイテムについて簡単にご説明します。
アイテム | 縦長 | 横長 | 特徴 |
カーテン | △ | × | 基本的に丈(高さ)が大きいほど格好よく見えますので横長には向きません。縦長の場合もダブル付けは大げさになりすぎるのでカフェカーテンやブラインド/スクリーンなどと組み合わせてシングル付けがお勧めです。 |
シェード | ◎ | ○ | 上下に昇降しますので縦長・横長どちらにも合い、同室内でカーテンと共柄でのコーディネートができるのが良い点ですが唯一のデメリットはたたみ代が大きい点です。特に高さの無い窓での天付けは開口部が狭くなってしまうので可能であれば窓の少し上に正面(壁)付けでの取付をお勧めします。 |
ロールスクリーン | ◎ | ◎ | 窓装飾のアイテム中最もコンパクトに収まるのが最大の利点で縦長や横長の窓には一番合うスタイルですが枠内に天付けする場合は構造上両サイドにできる隙間から光が漏れるので注意が必要です。また、ドレープ(厚地)とレース(シースルー生地)のどちらかを選ぶことになるので透明ガラスの場合は他のアイテムと併用の必要が出てきます。 |
プリーツスクリーン |
◎ | ○ | 和室に選ばれることが多いアイテムですが洋室にもとてもよくマッチし、ロールスクリーン同様縦長・横長どちらにもよく合います。枠内に天付けした場合もロールスクリーンのように大きな隙間は出来ませんがたたみ代はロールスクリーンよりも少し大きくなります。 |
ブラインド | ◎ | ◎ | ロールスクリーンのように左右に1cm以上の隙間が出来ることはなく、たたみ代もロールスクリーンに次いでコンパクト、さらに最大の利点は羽を降ろしたまま調光が可能な点です。ガラスが透明でも調光機能によりドレープ(厚地)とレース(シースルー)の二役を兼ねるので一台で昼も夜も対応可能です。縦長・横長、ともに◎としましたが唯一の欠点は掃除が大変という事でしょうか…。 |
ウッドブラインド | ◎ | ○ | 概ねブラインドと同じ特徴ですが一番の違いはたたみ代が大きくなる点です。羽の厚みがあるので仕方が無いのですが高さがあまりない横長窓ではブラインドを開けてもほとんど開口部が取れない、という事もあり得ます。ただ、通常のブラインドにも言えることですが「羽を降ろしたまま調光できる」という他には無いメリットがありますので窓を開ける時以外は降ろしっぱなしで羽の回転で調光して使う、というブラインド本来の使用方法に限ればたたみ代の大きさはさほどの欠点では無いのかも知れません。 |
それぞれの特徴とメリット/デメリットを簡単に挙げてみましたがいかがでしょうか?
お選びになる際のポイントをまとめると下記のようになります。
・たたみ代の大きさ、開口部分の確保
・天付けの場合の光漏れ(左右の隙間)
・透明なガラスの場合の昼間と夜間の使い勝手
・同室内の他の窓装飾アイテムとの相性
全てのご要望を満たすアイテム、という物は残念ながら無くどのアイテムにしろ必ず一長一短があり、「その中からご自分に合った一つを選ぶ」、という作業になりますので使った事が無いアイテムにはどうしても不安を感じると思います。最終的な選択は「何を最優先するか?」によって変わってきますので絶対的な正解、というのは無いのですがそれぞれの特徴と利点を的確にご説明することでスタイル選びのご参考になれば幸いです。
■FIX(ハメ殺し)窓の注意点
縦長や横長窓にはFIX(ハメ殺し)の開かないタイプのサッシが使われることがよくあります。開閉できるサッシは全面がガラスではなくサッシのフレームがあるので開口部全体を覆わなくても光や視線が直接入ることはないのですがFIX窓の場合は端までほぼ全面がガラスになっていることが多いので両サイドに隙間ができるロールスクリーンの天付けはあまりよくありません。こうしたケースでは天付けにするならブラインドやプリーツスクリーンの方が適しています。
こうしたご説明やご提案を図面上でお打合せする場合、販売側は経験上すぐに状況をイメージしやすいのですがお客様側にとっては慣れない作業で結構な負担になると思います。ファンテックスでは現地で実物サンプルを見ていただきながらご説明、ご提案をいたしますので出来上がりがどんなふうになるかがわかりやすいと好評です。是非出張サービスをご検討下さい。 |